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時代を変えるもの


レオナルド・ダ・ビンチ《音楽家の肖像》

10月も終盤にさしかかりました。

突然ですが、私、10月9日生まれです。

皆様には、それが何か?という話だと思うのですが、まぁ聞いてください。

実はこれは、ジョン・レノンの誕生日と同じなのです。

なんだ、そんなつまらない自慢…と、そう焦らないで。

つい数年前まで、この時期になると、ラジオやテレビ、特にFM放送では必ずかの偉大

なミュージシャンの話題がでたものでした。この話題が出ることで、自分も誕生日を

迎えたことに気づくくらいの勢いでした。


でも、今年は聞かなかったんですよねぇ、彼の名前…。

調べてみると、ジョンレノンは1940年生まれ、「ビートルズ」が生まれたのは1960年、

銃撃によって亡くなったのは1980年(いちいちキリがいいですね…)、生誕からは今

年で73年、ビートルズ誕生から53年、亡くなってから33年、さすがに、音楽を変えた

…否…世界を変えた巨星の残光も地平の果てに完全に姿を消したのかも知れませ

ん。


私は音楽には全く造詣のない人間ですが、そんな私でも、物心ついた1960年頃から

現代までを何となく眺めてきて、ビートルズがなければいまこの世界は少し違ったも

のだっただろう、とはっきり確信できるくらい、その影響は大きいものがありました。

「自由・平等・平和・愛」といった価値観が世界中の一般大衆、特に当時の若者層に

広がったのには、彼らの力が大いに働いていると思います。


でも逆に、現代の雰囲気から彼らの影響を見つけ出して示せ、と言われると、それは

難しい…というよりも、あまりピッタリこないんですよね。


現代には現代の「匂い」がある。ビートルズ時代には世界にとって最も重要と思われ

た「自由・平等・平和・愛」といったテーマは、実現されるべきものはかなり実現され、

定着すべきものはかなり定着し、現在、それよりもさらに重要なテーマが世界を覆っ

ています。環境や、資源や、エネルギーや…と、ここまで書いて気が付きました。「あ

の時代」には、「自由・平等・平和・愛」…人間の心に関することが人類最重要のテー

マであったのに対し、現代は「環境・資源・エネルギー」…なんと現実的な問題ばかり

なのでしょう。昔は音楽で世界が変えられる気がしたのに、現代ではそうは思えない

のはなぜなんだろう…とよく考えるのですが、当然でした。心の問題は音楽で変える

こともできますが、現実問題は音楽の力ではいかんともしがたいものがあります。

今も昔も、日本のミュージシャンの多くは「反原発」を訴えることが多いですが、「原

発」は心の問題ではなく物理的な問題です。音楽の力によって問題を解決すること

はできません。


「昔は音楽で時代が変えられたのに、今の音楽にはパワーがない」…のではなく、世

界が抱えている最重要課題の質が変わったのです。


ジョン・レノンが生まれ変わって再び現代に蘇っても、半世紀前のあの偉業を達成す

ることはきっと不可能でしょう。


だからどうした…ということは何もないのですが…半世紀以上も生きていると、世界の

根本が変わっていくものだなぁ、と感慨に浸っています。と同時に、「あの頃」と今と、

それほど変わった世界に対して自分の認識がちゃんとついていっているのかと思う

と、暗澹たる気持ち陥ってしまいます。


「なぜ、昔は音楽が世界を変える力があったのに、今はそれがないんだろう」なんて

不思議に思っていること自体、遅れていますよね…。




イリア・レーピン《モデスト・ムソルグスキーの肖像》


【http://digitrek.co.jp】

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長期間更新を休止しておりましたが、復活させることにいたしました。今後ともよろしくお願いします。