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コピーの力

 

このてのブログで政治の話はタブーだと思います。しかも私は、政治的には極めてノンポリ。実を言うと、私、生まれてこの方、選挙に…いや、これは止めておきましょう。顰蹙を買うだけですから。で、政治的な意味ではなく、広告屋として。

2005年の「郵政民営化選挙」と呼ばれた解散総選挙の時、民主党の党首は岡田さんでした。そしてその時の民主党のテレビコマーシャルのキャッチコピーが、「日本を、あきらめない」。

この言葉を、一広告屋として私はなんともいえないすさまじい気持ちで聞きました。この場合の「すさまじい」は現代語の「すさまじい」ではなく清少納言の言う「いとすさまじ」という意味です。つまり、現代語訳すると「ひどく興ざめする」。遠まわしなようですが、このときの私の気持ちをあらわすのにこれ以上の言葉が見つかりません。

「日本」はあきらめるかあきらめないかの対象とはなり得ません。好もうが好むまいが、私たちは日本に生れ、日本に育ちました。そういう日本人に「日本をあきらめない」と言うのは、地球に生れた地球人に「地球をあきらめない」と言うのと同じです。私たちは地球人として「地球をあきらめ」ることができるのでしょうか。それを云々できるのは神の視座です。創造主の発言です。このキャッチコピーを採用した民主党は、少なくともそのとき、日本人に対して神の視座に立っていました。岡田さんという、どう見ても世間知らずな御曹司と日本人全体に対する神の視座のこのキャッチコピーの取り合わせの、あまりの見事さに私の頭はくらくらしてしまいました。

私は、良いところも悪いところも一杯ある、自分が生まれ育った日本という国を愛しています。愛とはそういうものだと思っています。そういう私の気持ちに神の出る幕はありません。地球に生れた以上人間は地球を愛する以外の選択肢を与えられていないと思っています。それ以外の選択肢を持っているのは神だけです。私は神の存在を信じませんが、それがどうであれ、たかが一政党に神様顔されたくない、これだけは私の確かな気持ちです。

私は一広告屋として、コピーの力を信じていますし、また逆に、コピーにはその発信者の思いがはっきりとあらわれていると考えています。

私は選挙に…ですが、理由は簡単、自分が一票を投じたい相手が全くないからです。でも、もし「この人だけは当選して欲しくない」とか「この党だけには政権を持たせたくない」という投票が可能なら、これまでに投票したい人や党はたくさんありました。この時の民主党はまさにその一つでした。あの時の選挙結果にこのコピーの力が大きくはたらいたと今でも私は思っています。


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家の噺

長期間更新を休止しておりましたが、復活させることにいたしました。今後ともよろしくお願いします。